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 改題の弁、1(2009.1 掲載)〜72(先月掲載分)

(注)書名の右端末にある◆印は、読者評を文末に掲載した意。

改題の弁
1 プリンシプルのない日本2 (続き)
3 何用あって月世界へ4 (続き)
5 食品の裏側
6 旧かなづかひで書く日本語
7 近代ヤクザ肯定論8 (続き)
9 やくざ外伝 柳川組二代目
10 ジョークで読む国際政治

11 もの思う鳥たち12 (続き)
13 ほんとうの環境問題
14 「性別が、ない!」ということ。
号外◆
15 「戦前」という時代
16 隅田川のエジソン
17 嘘だらけのヨーロッパ製世界史◆18 (続き)
19 できそこないの男たち
20 文人暴食21 (続き)

22 鶴彬 こころの軌跡
23 差別と日本人◆
24 夜這いの民俗学・夜這いの性愛論25 (続き)
26 僕の見た「大日本帝国」27 (続き)
28 快楽亭ブラックの毒落語・快楽亭ブラックの放送禁止落語大全◆
29 日本せきずい基金創立10周年事業報告書
30 ほんとうにすごい! iPS細胞

31 東京骨灰紀行
32 日本語の正体
33 現代語訳春画
34 戦場の精神史34 (続き)
36 逝きし世の面影◆37 (続き)38 (続き)
39 ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?
40 水惑星を旅する

41 とかくこの世はダメとムダ
42 絶対貧困◆
43 座右の銘文
44 木馬と石牛◆
45 パンとペン◆
46 決定版快楽亭ブラック伝
47 生物学的文明論
48 ナノ・スケール生物の世界◆
49 極短小説
50 この地名が危ない◆

51 仏教、本当の教え◆52 (続き)
53 画文集 炭鉱(ヤマ)に生きる◆
54 生きる悪知恵◆
55 日本人の戦争◆56 (続き)57 (続き)
58 韓国が漢字を復活できない理由◆
59 川の学校◆
60 平身傾聴裏街道戦後史 色の道商売往来61 (続き)

62 徹底比較!「新エネルギー」がよくわかる本63 (続き)
64 地熱が日本を救う
65 希望の現場 メタンハイドレート◆
66 公衆トイレと人生は後ろを向いたらやり直し67 (続き)
68 日本人の知らない日本語
69 夜と霧(新版)◆70 (続き)71 (続き)

72 読者の反響
73 原発ゼロ
74 藝人春秋
75 昭和風雲録
76 乳酸菌生活は医者いらず77 (続き)
78 遺体79 (続き)
80 ランドセル俳人の五・七・五

81 本当はひどかった昔の日本82 (続き)
83 観察の記録六〇年
84 ぼくは眠れない
85 言わなければよかったのに日記86 (続き)
87 一神教と国家88 (続き)
89 イラン人は面白すぎる!
90 ある小さなスズメの記録

91 自殺
92 風俗ライター、戦場へ行く93 (続き)◆
94 智惠子抄95 (続き)◆
96 さいごの色街 飛田97 (続き)
98 ヴォルテール、ただいま参上!
99 アメリカに潰された政治家たち
100 原始仏典101 (続き)102 (続き)

 ▼改題の弁

 「これ何かしら。あごに何かできてる」と妻が言った。 「悪いものでなければいいんだけど。こんど看護師さんに診てもらって」
 皮膚癌を疑っているのだろうか。  痛くも痒くもないし、けがをして以来鏡を見る機会がほとんどないから、まったく気づかなかった。
 訪問看護の日、「あごに何かできているって家内が言うんですけど……」とおそるおそる尋ねると、看護師はチラッと見るなり「老人性イボ」と言い放った。  いささかのためらいもないところをみると、前から気づいていたのだろう。
 家で鏡を見ることはないが、エレベーターに乗り込んだとき奥に大きな鏡が貼ってあることがあり、そんなときはいやでも対面せざるを得ない。  髪の毛はもうとっくに真っ白だ。眉毛も白い。  まぶたは無理に見開かなければじゅうぶんに開かないし、目の下には大きな袋が垂れ下がっている。  鼻の穴から白い毛が跳び出していることもある。  薄い肩は惨めに落ちているのに、車椅子の胸ベルトの下で腹だけがせり出している。
 2009年、還暦を迎えた。  日本男性の平均余命が80近くなったいま、60ぐらいではハツラツギラギラしているひとも多いが、わたしはもう正真正銘の老人だ。  本サイトのタイトルを「障害老人乱読日記」とあらためる所以だ。ただし内容はこれまでどおり。  老人になったからといってさしたる進歩もない。